ふたつの宇宙 物気色-物からモノへ-
須磨 砂の記憶
週末 鞍馬口のモノノケ展へ
待ち合わせた訳でもないのに
大舩さんと会場の虚白院の前で ばったり
変わらず飄々と 物静かな語り口^^
虚白院の屋根には 双の白い虎
西の守り神 白虎 地勢では道を表すらしい
道って 未知だね^^*
わたしの未来 それは 真っ白なままだ
モノノケ展は 今年1月の京大総合博物館での
企画展 春待ちの木は に始まり
今回は 場所を 虚白院に移して開催
物気色-物からモノへ- 2010/11/28にて終了
大舩真言さんの作品 WAVE#00
音とのコラボレーション iPodに繋がるヘッドホン
その重さに戸惑いながら 木の扉をそっと押す
雨の音。 鼓動。。どこかへ還ってゆく感じ そんな音
床の中央に置かれた2枚の絵画が
天井からのスポットライトに 照らし出される
薄闇に目が慣れてくると 壁面には
先人たちの南画が 浮かび上がる
巧みに 仕掛けられているのだけれど
それと気づかせない 気配のようなモノ
失われた記憶
眠るように水辺を分け入ってゆけば 漆黒の断層
ひょいと意識のクレバス超えたら 遠く穏やかな峯々
葦原中つ国って こんな光景だったのだ きっと
絵の周りを歩いて 立ち位置を少し変えてみる
移ろい 留まることのないナニカが 打ち寄せる
近づけば 岩絵の具の質感と ひそやかな煌き
角度によって 秘匿された淡青の揺らぎが 仄と
ギギと鳴く水族 それとも 人魚の鱗だろうか
深く沈んだ記憶を呼び覚まし 蘇生させるのは 青
記憶の海馬へと働きかける 不可思議な音に導かれて
忍び寄るモノノケの重圧 水底へ向かう意識と無意識の境
記憶を辿る
午後のひかりが 敷地の真ん中の竹林と戯れはじめて
そのひかりに導かれるように ひとつの茶室へ辿り着く
狩野智宏さんの作品 amorphous
青 蒼 碧 やっと出逢えた♪
それは ひとつの硝子の結晶に仮託されたモノ
虚白院という箱庭の中の そのまた茶室の小宇宙に
煌めきつづける生命体 終わりのないオデッセイ
磨かれた結晶の中には 幾層もの未知の宇宙が
浮かんでは消えてゆく うたかたの幻のように
硝子の星雲は 静かな爆発を繰り返すのだろう
誰の内にも 宇宙は息づいていて
その気配を感受できるのは 自分自身
どんな未来を築くのか それは わたし次第
物気色 -物からモノへ-
海が記憶に変わるとき self
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by izayoi_forest
| 2010-12-01 22:43
| art