Moonlight Forest

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★ 冬麗 ★ 方丈記への旅

今年は 方丈記が綴られて800年の節目とか
それではと思い立って 歌仙の友人たちと~^^*
その名も 方丈記800年記念☆無常吟行^^

スペシャリスト研修やらフェアやらが一段落
現代俳句協会のシンポジウムも過ぎて
気づけば月が替わり 季節は いつか冬へ





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ひかりのヌマスギ





きっかけは 初夏に京大の森で出逢った
Y教授から 長明と清盛という展示の
お知らせをいただき 京女の錦華殿へ
長明の庵の大きさを柱のみで再現した
空間を体感して 急に庵あとを見たくなり^^◎




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ひつじ田
 



下鴨神社の河合社には 長明の方丈が 
見事に再現されているけれど 彼が
実際に庵を建て暮らした場所 日野の里へ♪

方丈記より
ゆく川の流れは絶えずして しかも もとの水にあらず。
淀みに浮ぶ うたかたは かつ消えかつ結びて 久しくとどまる事なし。





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ヌマゼリ




最寄駅から歩いて20分 方丈あとまで標を頼りに
庵は 山中の岩の上に建てられたという
その盤座のような大岩から 天を見上げてみる 
高く伸びた樹々で いまは鬱蒼としている  
足下にせせらぎがあって 都にも近い
方丈とは ほぼ5畳半くらいの広さ
建材建具は コンパクトな組み立て式で
琵琶や琴いくばくかの書物 それで足りたのだろうか




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空の蛇行




長明と平清盛は 奇しくも 同時代人である 
武士の世を開いた新興のゴッドファーザー清盛
一方の長明は 賀茂の宮司一族の上流貴族
歌人として音楽家としての才溢れ。。けれど
決して 世渡り上手とは言えなかったかも
ふと 深吉野の明るく簡素な西行庵を想起する 
そう 西行もこの乱世を駆け抜けた人だった




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ヌマスギ




平安末期は 飢饉竜巻大火地震
災厄つづきの都市 京の町だった
方丈記は 極上の文芸でありながら
いまも 迫真のルポルタージュで

そんな過去への旅 そして 一期一会の
つながりが導いてくれた旅でもあった
薄暮から生まれたかのように 舞い降りる雪螢
闇は深いゆえ ひかりが一層まぶしくて
久しくとどまることのない世界へ ようこそ…☆




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松岡正剛と千夜千冊より引用

日本の文芸史上、『方丈記』ほど極端に短くて、かつ有名な文芸はない。目で追いながら読むには30分もかからない。声を出しても、せいぜい2時間くらいであろう。しかし、その「言語としての方丈記」には凝結の気配が漲っている。省略の極北があらわれている。それゆえ『方丈記』がつくった文体ほどその後の日本で流行した文体もない。それは、漢文の調子そのままを和文に巧みに移した和漢をまたぐ名文であり、それ以前の何人(なんぴと)も試みなかった文体だった。
  長明は、この文体によって、初めて歌人であることと神官であろうとすることを離れた。が、そのためには、もうひとつ離れるべきことがあった。「世」というものを捨てる必要があったのだ。「閑居の気味」に近づく必要があった。それが当時の「数寄の遁世」というものである。





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ヌマスギ




The Kyoto Botanical Garden
The Kyoto University Botanical Garden
Botanical Gardens, Osaka City University
The Kyoto Aquarium






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by izayoi_forest | 2012-11-26 21:24 | essay